本日は一日、土佐清水の観光にあて、ジンベエザメの飼育状況の見学と郷土の偉人・ジョン万次郎の史跡巡りを行った。
巡ったコースは、
以布利センタ -->ジョン万次郎生家跡 -->鵜の岬-->足摺岬(ジョン万次郎銅像、灯台、金剛福寺) -->旭湯-->ジョン万次郎資料館
天気 曇り
正午時点で、
前日正午から(航行距離:帆走5マイル/機走6マイル、大阪からの航行距離287マイル、残航219マイル、
航海時間:帆走1時間00分/機走1時間25分、平均速度:帆走5.00ノット/機走4.29ノット)
風向W、風力4.1ノット、
天候曇り、気温25.1、湿度24.3、気圧1007.2、海面状態穏やか
船の位置:北緯32度40分、西経132度54分
清水消費量:前日5.0t、トータル20.2t、残有量27.1t
0530 起床
曇って霧が立ち込めている。
港はかなり透明度がありそうなのでボランティアスタッフと共に測量する。
透明度を測る器具。あこがれに乗船した専門家が置いていったもの
測量の方法は、
白い円盤を、ロープに付いている目盛を読みながら、海に沈めていき、白い円盤が見えなくなった時の目盛を記録する。7.5mだった。
今まで航海してきた場所では、大阪湾は1.5m、瀬戸内は概ね4mなのでかなり透明度は高い。
太平洋に直結しているためだが、晴れていれば更に透明度は増しそうだ。
0615 起床時間
0630 体操・散歩
初めて陸で体操してあと、近くの公園を散歩する。散歩のため、タンツー(デッキ磨き)はなし。
左にジョン万次郎資料館、右にあこがれが見える
0730 朝食
0830 上陸弁当作成
弁当作成の担当として3班より2人づつの計6人で、30人分のおにぎりを作る。最初はなかなか指で押し三角形にするコツが分からなかったが段々と上達した。初めての経験。
弁当を作成する人は、同時に行うハッピーアワー(船内掃除)は免除される。
0915 チャーターしたバスで土佐清水の観光と史跡巡りに出かける。
めったに来れないチャンスなので単独で万次郎の仮墓など万次郎に限定した史蹟巡りをする方法もあったが、詳細な史跡巡りは別の機会に譲ることとしグループ行動を選んだ。
「大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター」
ここでは、センター長からジンベエザメの飼育状況を詳しく拝聴し、10時から餌付けを見学した。
ジンベエザメの生態については知られていないことが多く、このセンターはを研究機関でもあるが、前日、1頭を太平洋に発信機をつけて放したとのこと。
センターの大きな水槽では2頭のジンベエザメが悠然と泳いでいた。
大きな「以布利ちゃん」と小柄な「遊ちゃん」。大きな「以布利ちゃん」は5.5m、「遊ちゃん」は4.1m。
「以布利ちゃん」
「遊ちゃん」
「以布利ちゃん」が立ってオキアミを食べている。二人掛での給餌
ブログを書いている今日(7/22)の昼のニュースによると、
4年前から大阪の海遊館にいる「海くん」が、7/16の測定によると全長5.5mに成長している。
「海くん」 海遊館のHPより
健康管理のために大型の予備水槽とホールディングプールを持つ「以布利センター」を活用しているが、これ以上大きくなると、輸送することが難しくなる。
よって今回「海くん」を以布利センターへ今のうちに搬出することにしたとのこと。
「海くん」はオスで、推定年齢9~10歳、全長5.5m、体重1.5t。
健康チェックをした後、ふるさとの海である高知県沖の海域に放す予定。
その代わりに、「遊ちゃん」を陸送して今日、海遊館の「大平洋」水槽に搬入する。
「遊ちゃん」は、メスで推定年齢5~6歳、全長4.1m、推定体重900kg。
一足早く現地で見てきたが、海遊館でのお披露目は明日7/23から。
ジョン万次郎生家跡
幕末に日本開国のために大きな功績を残した万次郎の故郷を一度拝見したかったが、土佐清水の中浜にはなかなか行く機会がなく、今回帆船で寄港したことは誠にラッキーだった。
村の入り口近くに、中浜万次郎帰郷150周年記念に建立された「生誕地」碑がある。
村の中の生家の場所には、今はその面影はなくジョン万次郎漂流150周年を記念し建立された生家跡碑があるだけで、そこには別の人の住家がある。
ただ小道を挟んだ向かいに万次郎が使った井戸が保存され、生家跡の隣りには、数年前に土地を手当てし生家を復元した家が立っている。
万次郎が使用した井戸
復元した生家
「生家復元記念」碑の前で
また近くには万次郎の母汐の実家もある。
中浜への入り口や村の中の万次郎関係の史跡を見ると、様々な節目の年に顕彰を行い、土地の人や万次郎関係者の方々が、郷土の偉人を今でも大切にしている様子がよくわかった。
実は中浜では会いたい人がいた。万次郎が土佐に戻ってからよく行動を共にした池道之助の5代目の方である。
道之助は、慶応2年3月から明治4年末までこまめに日記をつけており、その現代訳が「池道之助日記」として5月に出版された。土佐藩のために働く万次郎・道之助の行動が実によく描かれており、幕末明治初期の土佐藩の在り様も垣間見られる。
たとえば、いろは丸事件では長崎で龍馬と共に紀州藩相手に談判したことなど、日記には実に多くの人物が登場する。
著者は郷土の為に役に立ちたいとして昨年中浜に戻られたためせっかくなのでお会いしたかったのだが、残念ながらグループでの行動であり時間の制約もあり今回お会いするのは断念した。
鵜の岬
中浜から足摺岬への狭い海岸沿いの道を行くと、バスの運転手さんお薦めの景観の良い場所にでる。
足摺岬
岬ではうぐいすの声とせみの声を聞き、トンボを見た。梅雨は明けたということだろう。
ジョン万次郎銅像
展望台からみた灯台
四国八十八ヶ所38番札所 金剛福寺
旭湯
あこがれにはシャワーしかなく、風呂がない。皆な足摺温泉に入り湯船にゆったりと浸かることを期待していた。ところが予定していた国民宿舎の温泉は木曜日が掃除のため休みだった。
急遽、市内の銭湯に変更して、汗を流し心も身体も癒した。
温泉ではないが贅沢は言っておられない・・・
ジョン万次郎資料館
最後に、港に隣接している資料館で万次郎を満喫した。
展示している資料は殆どが一次史料ではないが、万次郎の生涯、事跡、功績について、映画上映も含めコンパクトに纏められており、郷土の偉人を紹介するのには十分な展示企画内容と感じた。
1600 帰船
1700 夕食
1900 今日の土産話披露会。
塩飽諸島の島内観光の時も行ったが、個人個人の関心事、気付きなどを報告し合う。
船内のコミュニケーションを促進するためにはなかなか良い方法。
ボランティアスタッフで、四国遍路を20回もされている方から、八十八カ所巡りについて地図を元に、お寺や歩く道、宿泊所など注意事項を含め様々なお話を頂いた。やはり経験をかなり積んでいるため、話の内容が具体的で詳細であった。
一回り1,200キロもあるが、何時か挑戦してみたいもの。
セイルレクチャー
横帆のトギャランとトップスルについて、ロープの種類と機能、展帆と畳帆と方法を学ぶ。
トギャランのヤードを持ちあげることも含め、ロープの名称など海王丸と全く同じ。
2200 消灯
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