大河・ドラマ・宝塚歌劇・劇

朝ドラ「らんまん」と第二回内国勧業博覧会

朝ドラ「らんまん」はもちろん史実通りではないがなかなか面白い。次回は、明治14年(1881)開催の第二回内国勧業博覧会に造り酒屋の当主として日本酒を出品するため上京するところが描かれるようだ。実際には、このとき19歳で、顕微鏡や書籍を購入するため…

「わげもん 長崎通訳異聞」の2回目

僕にとってはなかなか示唆に富む内容だった。 内容は史実を踏まえながらも、もちろん架空の人物や架空のお話でドラマは進む。 残念ながら今の出島には今村家や楢林家の先祖が勤めていたオランダ通詞部屋は復元されていないが、今回のドラマではそのオランダ…

「わげもん 長崎通訳異聞」

面白いドラマが始まった 「わげもん 長崎通訳異聞」 第一話を拝見したが時代設定がよい。 時代は幕末に入る数年前の嘉永2年3月25日(1849年4月17日)のアメリカ軍艦プレブル号が長崎に入港する直前から始まる。 ドラマではペリー来航時に活躍する森山栄之助…

吉村昭の『史実を歩く』

吉村昭の『史実を歩く』を繙き、「日本最初の英語教師」と「桜田門外ノ変」余話を読んだ。 『史実を歩く』には、小説を執筆するにあたっての自身の綿密な調査についての記述がある。 知らないことが実に多く書かれている。 「日本最初の英語教師」には、ラナ…

青天を衝け! 渋沢栄一京に上る

いよいよ尊攘派志士の栄一は八月十八日の政変直後に従兄の渋沢喜作と共に京都にやってくる。 攘夷派が衰退した京都での志士活動に行き詰まり、江戸遊学の頃に親しくなった一橋家家臣・平岡円四郎の推挙により一橋慶喜に仕えることになる。 そしてパリ万博に…

青天を衝け! 第3回目

「青天を衝け」3回目を拝見した。 いよいよペリー来航に伴い、高島秋帆が出獄した。 高島秋帆の活躍場面はこれからもあるのだろうか。 ところで、私事だが僕の住居は宝塚市で武庫川沿いに住んでいる。これまでの27回の引っ越しの中で、武庫川に面して住むの…

青天を衝け! 第3回目

「青天を衝け」3回目を拝見した。 いよいよペリー来航に伴い、高島秋帆が出獄した。 高島秋帆の活躍場面はこれからもあるのだろうか。 ところで、私事だが僕の住居は宝塚市で武庫川沿いに住んでいる。これまでの27回の引っ越しの中で、武庫川に面して住むの…

青天を衝け!

今回の大河ドラマ「青天を衝け」は史実に結構忠実ではないかと思う。 何しろ今までとちょっと違うのは、 時代考証は、井上潤(渋沢資料館館長)、斎藤洋一(戸定歴史館館長)、門松秀樹(慶応大学准教授)。 国旗考証は、国旗研究の第一人者と言われる吹浦忠…

春琴抄とその時代

谷崎潤一郎の春琴抄を読むと、その時代背景の描き方が気になる。 春琴が生きた時代と場所は、江戸時代末期から明治にかけての幕末を含む大坂だった。 春琴は、大坂道修町の業種商の次女として、文政12年(1830)5月24日に生まれ、明治19年(1886)10月14日に脚…

文楽の『仮名手本忠臣蔵』

昨日の読売の文化欄に「文学 文楽 うその世界へ」と題し、直木賞受賞の大島真寿美さんと人形遣いの桐竹勘十郎さんの対談が載っている。 大島さんは4年前に初めて文楽「妹背婦女庭訓」を観劇する。そのとき、人形遣いの桐竹勘十郎さんの操る「お三輪」に衝撃…

海王丸と宝塚歌劇

この二つを並べても関係はないように見える。 ただ、ここでいう海王丸は、明治24年(1891)2月今古堂で出版された小説『海王丸』のこと。 著者は半井桃水。 半井家は、表向きは対馬藩医の家柄でもあったが、実際は釜山倭館に代々常駐する対朝鮮外交官の役割…

宝塚歌劇と近代文学

東京宝塚劇場にて本日から、「壬生義士伝」が公演される。 歌劇では小林一三の意思もあり、文芸作品を演じることが多い。 たとえば、坪内逍遥「桐一葉」、樋口一葉「たけくらべ」、 泉鏡花「天守物語」、谷崎潤一郎「春琴抄」、 宮沢賢治「銀河鉄道の夜」、…