僕が影響を受けた本を中心に紹介いたします。
最後は、帆船海王丸での遠洋航海と、東海道19日間連続歩破の、各々の教材と案内書です。
紹介は1冊らしいのですが、海と陸それぞれ僕には同じ大冒険で参考にした書なので、両方を同時に紹介したいと思います。
それは、財団法人海技教育財団『海王丸体験航海テキスト』と、風人社『ウォークマップ ホントに歩く 東海道』です。
2010年に初めて帆船海王丸に乗り、サンフランシスコまで遠洋航海をしました。この時の航海イベントは、150年前の咸臨丸の航跡を辿ることを名目に行われましたので、咸臨丸乗組員を先祖に持つ者としては得難い体験航海でした。
海王丸は動力としてエンジンを備えていますが、エンジンを使用するのは港の出入りの時だけで、大海原では帆だけで動かします。船員教育用の学校のような位置づけの練習船ですが、東京からサンフランシスコまでの30日間の往路は座学はほとんどなく帆船操作の実習がほとんど、復路は座学が中心です。僕は往路のみ体験しました。この体験航海のおかげで、本来の僕の乗船目的である幕末の頃の咸臨丸や開陽丸の操船の方法がおおよそ理解できました。この『海王丸体験航海テキスト』は、帆船についての大概が載っており、重宝しています。
2016年に、「 平成の龍馬 東海道をゆく! ~ 京から江戸ヘ龍馬立志の道 550キロウォーク ~ 」のイベントに参加し、旧東海道を京都三条大橋から日本橋まで19日間歩きました。その時のガイドブックが『ウォークマップ ホントに歩く 東海道』です。この時発売されたばかりですが、現代の地図に旧東海道の道が記されていて分かり易い。また地図が出色で、100mを1cmの地図にしてあるので、東海道550kmは全部で55mの地図にもなる。これがあると、道を間違えることはないので安心です。
僕が旧東海道を歩こうと思いたったのには、理由があります。
長府藩士の三吉慎蔵は慶応2年1月に薩長同盟の見極めのため上京した折、龍馬と京都伏見の寺田屋にて生死を共にしたことで、龍馬に信頼され二人は盟友となります。その龍馬が歩いた道を歩こうという企画が発表されました。
先祖調査の一環として、先祖の歩いた当時の街道はどんな道なのか、自分の足でぜひ確認したいと常々思っていました。三吉慎蔵は、幕末時2回、側近として参勤の藩主に同行し、また明治期には東京から京都へ陸行しています。
一方、幕臣側では、小杉直吉は長崎奉行調役として何回も現地赴任のおりに街道を行ききし、弟の雅之進も長崎海軍伝習所に入所する際に東海道を歩いているようです。
また長崎のオランダ通詞では、ケンペルの日本情報収集に協力した、のちの大通司今村源右衛門や、シーボルトの通訳官も、江戸参府に同行し東海道を歩いています。先祖縁者の彼等がどんな道を歩き、どこに宿泊し、どんな風景を見ていたのか、それを確認するのが、旧東海道を歩く目的でした。
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絵は三吉慎蔵と坂本龍馬です
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