海王丸航海28日目 2010/05/03(月) 登艢礼で金門橋を通過

機走開始3日目。 夕方にゴールデンゲートブリッジを通過した。 最後尾ジガーマストに中黒長旗 (幕府軍艦旗) が翻り、フォアマストのロワーヤードで登艢礼を行う。 晩は湾内で錨泊。
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天気 晴れ 正午時点で、 前日正午からの(東京からの距離5771,残航68、平均7.96ノット)、 風向NW、風力6、ヤード(帆桁)左舷開き、 天候雲のない晴れ、気温11.2、海水温度11.0、気圧1023.6、海面状態荒い 船の位置 北緯38度02分、西経123度33分 時刻改正0分(累計-16時間00分) 0640 朝別科 甲板でいつもの様に、整列点呼報告、体操から始まる。     0830 課業始め 自主研修 1000 機関長との懇談 1300 課業始め 専任教官よりサンフランシスコ湾へ入る海路について説明を受ける。
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サンフランシスコ湾外における入港・出港のための海路図
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     1700 パイロット乗船 1725 17時25分のモニター 海王丸は既にサンフランシスコ湾の入り口手前まで来ている
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湾入り口では、入港と出港の海路が明確に分かれている。 西海岸に近づいてから湾入り口までは、写真の航跡のように決まったルートを航行した。 これから湾内へはパイロットの腕の見せどころ。 1800 ヤード引き回し 登艢礼を行うために、全員で全ヤードを左舷開きからスクウェアにする。         1830 登艢礼 ゴールデンゲートブリッジが見えてきた
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数マイル手前、実習生・研修生が右舷に整列する
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中黒長期 (幕府軍艦旗) が、ジガーマストに掲揚され翻る
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研修生が登り始める、小生は3人目
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ロワーヤードの定位置に着く、小生は左舷海側よりより3人目
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ゴールデンゲートブリッジが近づいてきた
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ミズンマストからみる
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ぶつかるのでは
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なんとかくぐれそう、高さは橋は65m、海王丸は50m
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ゴールデンゲートブリッジを潜る
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帽子を振り、「ごきげんよう!」の声が湾内に響き渡る
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ごきげんよう!」は3回
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登艢礼が終わり、マストを降りる
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研修生が航海中に登艢礼を行うのは海王丸史上恐らく初めてではないだろうか? 国内航海では訓練をする時間もないので登艢礼の実施はあり得ないし、訓練が十分出来る遠洋航海も今後の企画が少なくなることに鑑みればひょっとして最初で最後かもしれない。 それを思えば、船長の配慮には何度感謝しても足りない気がする。 今回、ゴールデンゲートブリッジを登艢礼でもって通過したことは一般にはあまり知られて いない。 海王丸の通過時、在サンフランシスコ領事が橋の上で一生懸命日の丸を振っていたことは、後で知ったが、下から見上げても小さすぎてか海王丸側では全く確認できなかった。 空がスカイブルーで海が限りなく青く、何マイルも前からヤードに渡り、時間をかけて、潜り抜け、そしてヤードの上から大声でごきげんようと叫ぶのがとても気持ちの良い時間だった。 二日前のマストの天辺からの光景も素晴らしかったが、登艢礼をしながら見る景色のなんと素晴らしかったこと! ゴールデンゲートブリッジを登艢礼で通過したことは小生の一生の思い出になるだろう。 最後に、海王丸を現地新聞社が撮影した写真を紹介する。 ゴールデンゲートブリッジに進んでくる海王丸
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ゴールデンゲートブリッジを丁度通過したところ
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最後尾のジガーマストに、150年前に太平洋を横断した咸臨丸に敬意を表し、中黒長期 (幕府軍艦旗)が翻っている
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海王丸とアルカトラズ、湾内に入り登艢礼も終わった場面
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1930 投錨 パイロット下船 2002 20時2分のモニター サンフランシスコの湾内奥へ投錨 北緯37度45分71、西経122度20分75
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今夜から、明日一日サンフランシスコ湾内の奥に錨泊し、明後日5/5に入港接岸する予定。 久し振りに留守宅に電話 サンフランシスコに近づき、携帯電話が甲板上から通じるようになった。 ゴールデンゲートブリッジの通過前、通過後と錨泊後の3回連絡した。 サンフランシスコ入港後、共同通信が取材したいとのアポが入っていた。 「 人気blogランキング 」  に参加しました。よろしければ押してくださいませ。
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