2010年5月、田中正明氏とはサンフランシスコで会っているのだが、この人との話の内容を忘れかけている。
帆船海王丸で航海したとき、到着後の滞米中は航海日誌とは別にメモを残しておいたが、それが見当たらない。
5/5 咸臨丸の航跡をたどった海王丸が30日間の航海を終えたあと、1700から船長主催のレセプションが開催された。
このときは、現地の各界の人が船上に招待されていたが、財界人はあまりいなかった。
僕が主に会話した中では、同じ宝塚に住んでいたと新聞報道で知り、それだけの理由で会いに来られた元商船三井の副社長のジョージ林氏だけだった。
この時は、たまたま遠縁になる会津松平家出身の日本郵船元副社長の徳川 恒孝氏の話も出て、その世間の狭さに驚かされた。
二人は同じ業界でライバルでもあり友人だったのだ。
5/7 在サンフランシスコ領事館にて、海王丸乗組員が招待され、領事館レセプションが開かれた。
日本総領事の主催なので、サンフランシスコ近辺の日系人や日系企業の主だったトップも多く招かれた。
田中氏と会ったのは、5/10の咸臨丸シンポジウムではなく、おそらくこの時だったのだろう
幕末の咸臨丸乗組員の子孫と知って、話しかけられたのだが、話の内容は今となってはおぼろげだ。
氏が頭取兼CEOを務めるユニオン銀行の金庫に1枚の請求書がある。
幕末の頃の幕府宛の請求書だという。
維新になり、旧幕府宛の請求書を誰も払ってくれないので、いまだに金庫に眠っているのだと・・・。
何の代価に対する請求書かは聞いた覚えもあるが、今は全く覚えていないのだ。
幕末のことといえば、
もともとは1864年にカリフォルニア州に設立された商業銀行Bank of Californiaを1984年に三菱銀行が買収し、また加州東京銀行が地元のユニオン銀行を買収し、三菱と東京両銀行が合併したときに、新しいユニオン銀行ができている。
そして2010年の時には三菱東京UFJ銀行の子会社となり、田中氏が頭取だった。
従って、旧幕府宛の請求書は、1864年設立の商業銀行Bank of California発行のもの思われる。
実は最近この請求書が、田中氏の名前の浮上と共にとても気になっているので、つてを使い調べてみようかと思っている。
田中氏はその後、2012年にMUFG副社長、2017年に金融庁参与、昨年9月に産業革新投資機構社長兼CEOとなり、
当時高額報酬などをめぐって経済産業省と対立し機構を12月に辞任した。
そして今年3月に田中氏は、国際的な金融機関の経営者経験に基づく金融・M&Aの知見、グローバルな人脈の活用などから、請われて同級生が大株主の日本ペイントホールディングス(株)の代表取締役会長に納まっている。
僕の中では、咸臨丸、旧幕府宛請求書、徳川宗家、企業経営、田中正明、NPと、連想ゲームではないが、摩訶不思議につながっているのだった。
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