下関長府訪問

10/19より、2泊3日で下関長府を訪ねてきた。 目的は、 10/19 下関市役所での先祖調査、下関市長表敬訪問、山川健次郎飯沼貞吉の御子孫の講演拝聴 10/20 長府万骨塔での山川健次郎霊石安置式参列、菩提寺お参り 10/21 長府博物館での史料調査。
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長府万骨塔に安置される 「白虎隊士 山川健次郎霊位」と刻んだ霊石、白虎隊の会」の印がある 10/19は まず市役所を訪問し、長府関係の先祖に関する調査を行った。 10時半に市役所市民サービス課に入り、14時まで時間を費やした。 今回、幕末~明治期の長府の親類で調べたい人物が10人を下らないのだが、個人情報保護法という厚い壁に阻まれた。 直系の人物については簡単に戸籍書類を出してくれるが、直系以外の人物については今回は断念せざるを得ない。 調査が難しいのは、養子になった場合の、出身元の実家の調査である。 たとえば江戸時代、長男以外は養子になる場合が多い。 養子先の家系は、養子になって家督を継ぎ直系になるので資料は出せる。 しかしその人の実家の情報については、実家の長男の末裔の承認を求められる。 長男の直系末裔の承認がないと実家の先祖の資料は出せない。 しかし養子になったのは100年以上前であり、実家の長男の末裔と交際・連絡がある場合は少ない。 実家の長男の家系が途絶えている場合(途絶えているのかも不明な場合)、関係資料の入手方法はかなり狭まる。 直系の末裔の承認というこの市役所の法律上の理屈から、今回予定した半数の人物調査ができなかった。 市役所には確実に書類があるのだが・・・・ 具体的には、 三吉慎蔵の養家三吉家の調査はできるが、慎蔵の実家の小坂家、慎蔵の実母の善勝寺、慎蔵の妻の出身の正村家の調査ができない。 但しおかしなことに、名目が先祖調査ではなく、相続関係の調査であれば書類を出してくれるらしい。 個人情報保護法はもともと現代に生きる人の個人情報を守るために制定されたものだが、自身の系図を明確にしたい場合には壁になる。 おかしな法律を作ったものだ。ファミリーの系図の確認ができない。 もともと明確でないからこそ、市役所にある、自身に関係するファミリーを書類で調査したいのだが・・・・ 資料が出せるのは、直系の末裔の承認、その情報が求められる公の依頼がある場合、断絶が証明できる場合、相続を名目とする場合等など。 いろいろなケース毎に、十分に作戦を練ってから再度調査を試みることにした。 ただ今回、成果がゼロだったわけではなく、次の調査のための糸口になる情報はある程度入手はできたので、取りあえずは良しとしておきたい。 15時からは、飯沼貞吉の御子孫、山川健次郎の御子孫を始め、白虎隊の会のメンバーと共に、同じ市役所に中尾市長を表敬訪問した。 2009年に交代した市長とは初めて会うので、お互いの紹介と、今回の白虎隊の会の長府訪問の趣旨説明が主な内容。 白虎隊の会の下関支部長を始め、新市長とはすでに面識があるメンバーもおり、和やかなうちにも話が弾んだ。
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その後、下関市内の田中絹代ぶんか館を訪問した。 この館は、以前、工部省の赤間関(下関)局があった場所で、電信技術者となり工部省に入所した飯沼貞吉の最初の赴任地であった。ぶんか館は、一部を改造し当時の建物をベースに使われている。 訪問したとき、たまたま名誉館長の古川薫氏がおられた。初めてお会いする。 ついで長府を訪問し、乃木神社を参拝した。 ここでは松吉保昌禰宜に境内と乃木記念館を案内いただいた。
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館内には様々な資料がある。希典は石に関心を持っており、いくつか集めた石を展示もしていた。
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明日は長府万骨塔で慰霊祭がある。万骨塔には国のために尽くした日本全国の様々な人を祀り、その人物の名を刻んだ故郷の霊石を安置している。 長府関係では三吉慎蔵、桂弥一等の霊石が安置され、乃木希典については「乃木希典那須野別邸の石」として関東エリヤに安置されている。 夫人の乃木静子霊石は出身地の鹿児島のエリヤにあり、ぜひ御夫婦を隣近同士に安置したいものだ。 長府博物館友の会などで、ぜひ次回のテーマに考えていただけるとありがたい。     乃木神社は、もともと乃木希次、希典の居住地を拡大し、大正期に創建した。 乃木家の隣に、細い横枕小路をはさんで小坂家があり、長府藩剣術師範であった小坂家とは代々仲が良く家族ぐるみの付き合いをしていた。 小坂土佐九郎の次男慎蔵は、後に三吉家に養子となり三吉慎蔵となるが、養子後も乃木希典とは親交が続く。      希典から慎蔵への書簡
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     慎蔵から希典に贈った硯(写真は硯の裏の拓本)
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     慎蔵の病死を希典に伝える書簡
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18時からは、長府の豊功神社で、「山川健次郎霊石除幕式前日祭」が行われた。 内容は、 第一部講演会
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  ①「山川健次郎」  木下健氏
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  ②「健次郎と貞吉」  飯沼一元氏
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第二部懇親会 今回前夜祭には全部で46名が参加したが、小生の初見のひとは30人近くおられた。 当初は別の座敷が予定されていたが、参加者が予定を超え会場が豊功神社に変更になった。 この神社の祭神は応神天皇・武内宿祢・穂田元清と毛利秀元をはじめ長府藩歴代の藩公を祀っている。 長府歴代藩主を祀る神社で、「山川健次郎霊石除幕式前日祭」が行われ、会津山川健次郎飯沼貞吉に関する講演会が行われたのは、誠に意義深いことであった。 「 人気blogランキング 」  に参加しました。よろしければ押してくださいませ。
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