本日は、前線から本船も遠ざかり、曇りではあるが昨日よりも穏やかな天候となった。
第1ステージが終わり、船長より第1ステージの反省と第2ステージの内容説明があった。
また船内の調理室と食物貯蔵庫の見学をし、専任教官よりは航海図の作成方法を教えていただいた。
本日の天気 本曇り
正午時点では、
前日正午からの(直航進路077、距離258マイル、東京からの距離1768,残航3122、平均10.82ノット)、
風向SSW、風力5、ヤード(帆桁)右舷開き、
天候本曇り、気温16.4、海水温度15.5、気圧1025.5、海面状態穏やか
船の位置 北緯37度58分、東経171度08分
時刻改正21分(累計2時間21分)
0640 朝別科
0830 課業始め
0900 事務部説明
事務部は、事務系の仕事(会計、総務、人事、福祉)と、船内の給食担当および接客サービスを担う重要な仕事。
若干仕事内容は異なる部分はあるが、咸臨丸の時代は公用方吉岡勇平の領分。説明を聞いていて勇平の仕事ぶりを思い出した。
調理室と食物貯蔵庫の見学
調理室 いつも美味しい食事ありがとうございます
調理用の鍋はすべて大きい
巨大な食物貯蔵庫には様々な材料がきちんと置かれている
米はコシヒカリ どおりでご飯がおいしいわけだ
今日の朝昼夕と夜食の献立
夜食は夕食でお腹いっぱいになるのですべて実習生に進呈した
1300 船長ブリーフィング
内容は、1)第1ステージの結果、2)第2ステージ(4/14-4/21)の予定
ブリーフィングの開始
フィリーフィングの内容、①前回の内容、②第ステージの確認、
③第2ステージの活動、④今後の帆走の見通しについて
第1ステージの課題 甲板事故と練度の向上
第2ステージの位置づけ 計画した西経172度を越えていくこと
大事なのはベストを尽くす、常に次を考える、安全とチームワーク
船長が全員に持ってもらいたいもの チャレンジ精神 船員魂
1400 海洋講座 航海図の作成
専任教官より航海図の作成の仕方を教わる。
海王丸の本航海のためではあるが、小生は咸臨丸と本船の航跡図を作成することにした。
咸臨丸の航跡は、「咸臨丸航米記録」を基に本日中に作成し終わった。
毎日、昨日航海の値をベースに記入していくため、サンフランシスコ湾に投錨した時に最終的に完成することになる。
基本的な記入は以下の本の右図の表示方法を使う
1600 当直 小生の当番は以下の通り
1600-1700 リーサイド
1700-1800 リーサイド待機
1800-1900 計器
1900-2000 リーサイド待機
1900からのリーサイド待機中に、本航海で初めて星を観測出来た。
北斗七星、大三角形・・・・
曇り空での観察であり、そのためか日本でみる晴れた日の星の明るさと大差はなかったが感激した。サンフランシスコまでの間に満天の星を是非観てみたいもの。
海王の見上げる空に蛍かな
これはある研修生が詠んだ歌だが、よくできている。本船(=本人)が揺れて動くため、夜空に浮かぶ固定した星がまるで蛍のように自由に飛んで見える。帆船ならではの光景だ。
本日、子午線通過時刻予想の応募が1200に締め切られた。
小生は、4/17 05時00分00秒とした。
(桃の節句生まれのゲンを担いでの4/17 03時03分03秒はやめた)
その根拠を挙げておく
①4/15 12時00分時点で、東経180度まで残り420マイル
②平均10ノット/時として、240ノット/日(4/16 1200)、残り180ノット(4/17 0600)
③10ノットより若干速く、かつ1日は23時間xx分のため(時刻改正)、1時間早めの4/17 0500とした。
また別の裏付けは以下の通り
4/14 5時46分のモニター 東経164度34分38秒 9ノット
4/15 5時58分のモニター 東経169度56分19秒 8ノット
1日で、5度12分進む。
東経180度迄の差が10度位なので、丁度2日位で到達する。
また、船足はモニター表示のピンポイントで8ノット9ノットだが、1日平均では10ノット。
従って、両方からの推論によれば、到達は共に4/17 0500を指している。
船長からは、以下のメッセージがあった。
日付変更線通過予想懸賞も締め切られ、船内情報では日付変更線が近く感じられるようになった。
昨日と比べると、前線からも遠ざかり注視してきたアリューシャン地方の猛烈な低気圧も本船から遠ざかり、穏やかな天候となった。
明日は今日よりも高気圧圏内の天気の様相を呈する。できるだけ等圧線が混んでいるポイントをめがけ、昨日の目標針路よりも南に転じて、現在は真東090に進んでいる。
本日の航海概要と気象概況
気象概況
①基本的に今晩も明晩も本船付近の気圧配置は変わらない。
②高気圧の後面に位置しているものの、全体的な高圧部へと移行していくため、太陽は顔をのぞかせるはず。
徐々に等圧線が緩んでくるので、明日は風力4(本日は5)を中心としたSE。
明日は日差しの下、すごしやすい天気になる。
③西方から近づく高気圧に吸収されてしまうと、今まで快走してきた船足がとどまってしまうので、できるだけ東に進んでおく。
④今後は次の低気圧(九州南岸を東進する低気圧)の動向に注意が必要。
この低気圧は急激に発達する予想が出ている。また、本船付近の高気圧をも動かす勢力を有している。日付変更線を通過後は、気を引き締めなければならない局面。
⑤いずれにしろ天気図を読みながら、海王丸を安全サイドに置きながら船を進めていく。
航海概要
①大きな変化はない。このままのヤードで帆走する予定。
②船体傾斜も先日までに比べると和らいだ。ここ数日は安心できるはず。
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